奨学金の返済のしくみをもう一度確認しよう!!

奨学金の返済のしくみをもう一度確認しよう!!

2月も下旬になりますね。受験期間中のお子様がいらっしゃる方は頑張った成果が出ることをお祈り申し上げます。また、年度末に近づきお忙しい方もいらっしゃるかと思いますので体調に気を付けてお過ごしください。

3月は奨学金を借りている方の利用が終わる頃にもなりますので本日は改めて奨学金の返済についてのご紹介です。

まずは大学等の費用のおさらい

来年度入学するお子様がいらっしゃる場合は進学希望先の学費を確認済みかもしれませんが、来年度に受験・数年後に大学等に進学希望のお子様がいらっしゃる場合などは参考にご確認ください。

令和3年度の大学・短大・専門学校・大学院等の1年目の平均費用は下記の通りとなりますの。

※2年目からの費用は入学料を除いた合計になります。

(令和3年度の大学費用平均(一人当たり・1年目))

【私立大学(学部)・短期大学・私立高等専門学校】

単位(万)

授業料

入学料

施設設備費

合計

国立大

53.6

28.2

81.8

公立大

53.6

39.1

92.7

私立大学

93.1

24.6

18.0

135.7

私立短期大学

72.3

23.8

16.7

112.8

私立高等専門学校

62.7

24.7

10.5

97.9

参照:文部科学省HPより作成

【私立大学大学院】

単位(万)

授業料

入学料

施設設備費

合計

博士前期課程

77.6

20.3

7.6

105.5

博士後期課程

62.9

19.0

5.2

87.1

専門職学位課程

108.6

19.8

6.0

134.4

参照:文部科学省HPより作成

奨学金の返済利率はどれくらい?

日本学生支援機構の奨学金はどれだけ世の中の金利が上昇しても利率の上限は3%までと決められています。

実際にどれくらいの利率になるかが決まるのは借り終わったタイミングとなります。返済方法は固定利率か利率見直し(変動)の2種類があります。

奨学金の完済まで続きますので申込時にどちらを選択しているのかもう一度確認をしましょう。

※固定と利率見直しの選択は奨学金の借り終わる月の一定の時期前までは変更が可能です。

※利息のない第一種奨学金と合わせて入学時の増額等を利用している場合は変更ができませんので注意しましょう。

直近4年分の利率は下記のとおりです。

 

年利(%)

H31年3月
貸与終了時

R2年3月
貸与終了時

R3年3月
貸与終了時

R4年・1月
時点

基本額(毎月分

固定

0.14%

0.07%

0.268%

0.268%

利率見直し

(変動)

0.01%

0.002%

0.004%

0.006%

入学時
増額分

固定

0.34%

0.27%

0.468%

0.468%

利率見直し

(変動)

0.21%

0.202%

0.204%

0.206%

参照:日本学生支援機構HPより作成

※最低利率は平成28年10月から0.1%から0.01%に引き下げられましたが、平成31年4月からさらに0.01%から0.001%に引き下げられました。

※入学時の増額や私立の医学部・歯学・薬学又は獣医学等の大学に在学で増額分として借りた部分については毎月借りていた利率より0.2%が高くなります。

※利率見直しを選んだ場合は5年ごとに利率が変更になります。

奨学金の返済はいつから?

奨学金の返済は借り終わった月の翌月から7か月目から始まります。

※3月に借り終わった場合は10月からの返済開始となります。

学費の一部を奨学金で準備した場合の返済金額は下記の通りとなります。

月8万と月4万を毎月卒業まで借りた場合の例となりますが第二種奨学金の場合は借りる額も人それぞれなので一つの目安としてご確認下さい。

(第二種奨学金の返済額目安)

※R4.1月の利率約0.27%・固定利率を選択した場合の返済額

毎月貸与額 毎月返済額 返済期間 返済総額
月8万貸与
(4年間で総額384万)
毎月16,458円 20年 約395万
月4万万貸与
(4年間で総額192万)
毎月12,542円 13年 約196万

参照:日本学生支援機構HPを基に作成

今回は固定金利で返済した場合の額で計算をしていますが、借りる額が大きくなるほど返済期間も長くなります。毎月8万と毎月4万の返済額の差額は約4,000円ですが、返済期間は毎月8万を借りる方が毎月4万借りるよりも7年間長くなります。

(毎月8万円以上の場合、返済期間は20年となります)

※第一種と第二種を併用して借りている場合は合計して毎月返済していきます。

奨学金の返済を滞納したらどうなる?

奨学金の返済を滞納すると返還期日の翌日から返還した日までの日数に応じて下記の通りに滞納金が発生します。

※令和2年4月以降に発生する延滞金の賦課率は年5%から年3%に引き下げられました。

●第一種奨学金(利息なし)の場合

(平成17年4月以降に大学入学等で採用されて第一種奨学金を借りた場合)

・令和2年3月28日以降に該当:年3%

●第二種奨学金(利息あり)の場合

(平成10年3月以降に第二種奨学金を借り終わった場合)

・令和2年3月28日以降に該当:年3%

延滞金以外にも信用情報への登録にも注意

すでに奨学金の返済をしている場合は3か月以上延滞している場合、これから返済が始まる場合は返済開始から6か月経過後に延滞が3か月以上となった場合に個人信用情報機関に個人情報を登録する対象となります。

個人信用情報機関に個人情報を登録されてしまうと完済後5年間信用情報の記録は削除されません。

将来クレジットカードを作成したい場合や住宅ローンや車ローン等を利用したい場合にカードの作成やローンの借入ができなくなりますので、払えない場合はしっかり手続きをして返済を猶予してもらいましょう。

クレジットや大きなローンを利用する予定がなくても、スマホの本体代を割賦で払いたい場合なども利用できない可能性も出てきますので滞納ではなく早めに日本学生支援機構(JASSO)に相談することが大切です。

(問い合わせ先)

奨学金返還相談センター(ナビダイヤル):0570-666-301

一部携帯電話、一部IP電話からは03‐6743‐6100

返済が難しい場合の救済制度

日本学生支援機構では奨学金の返済が厳しい場合などに利用できる2つの制度があります。

(減額返還制度

災害、傷病、その他経済的理由により奨学金の返還が困難な方のうち、当初の返済額を減額すれば返済が可能である方を対象としています。

※一定期間返済する額を減額しますが減額返還した期間に応じた分の返済期間が長くなります。

※申請する場合は提出の証明書が一定の要件に合う必要があります。

※1回申請につき適用期間は12か月(最長15年(180か月)まで延長可)

※申請できる収入の目安は給与の場合:325万以下・給与以外の場合225万以下となります。

(返還期限猶予)

災害、傷病、経済困難、失業などの返済が難しい事情が生じた場合に一定期間の返済を待ってもらう制度。

※適用期間は通算10年(120か月)が限度

ただし、災害(注)、傷病、生活保護受給中、産前休業・産後休業および育児休業、一部の大学校在学、海外派遣の場合は10年の制限はなくなります。

※申請できる収入の目安は給与の場合:300万以下・給与以外の場合200万以下となります。

日本学生支援機構HP:減額返還・返還期限猶予リーフレット

奨学金の返済は余裕をもってご検討下さい

念のため奨学金を利用した場合で使わなくて済んだ場合やお子様の大学入学までは間に合わなかったけど卒業までには学費分が準備できた場合等、お子様が卒業する機会にご両親がお子様の変わりに借りた奨学金の返済をしてあげたいと思っている場合もあるかと思います。一部でも返してあげたい気持ちがある場合は老後の費用等も含めて今後の費用が足りるかどうかを早めに確認してどれくらい返済してあげるかをご検討下さい。

また、すでに奨学金の返済中の方で繰り上げ返済を検討中の場合は数年のうちに何か他のローンを組む予定がある場合は奨学金の利率の方が低い場合がありますので一度確認をしてから繰り上げ返済をしましょう。

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