11月に入り街中ではクリスマスツリーなども飾られる時期ですね。
年明けに受験を控えているお子様がいらっしゃる場合は塾代なども大きくかかってくる時期だと思います。希望の学校に入れるかどうかも大切ですが、受験する予定の学校に実際に進学した場合の合格後に支払う入学金・初年度前期の授業料(学費)等など必要な費用を早めに確認をしておきしょう。
本日は国の教育ローンについて多少変更がありましたのでご紹介です。
国の教育ローンと民間の教育ローンの違い
奨学金は学生本人が借りて返済することになりますが、国の教育ローンと民間の金融機関の教育ローンは両親等の名義で借りるので両親等が返済をするローンとなります。
国の教育ローンは中学生卒業以上のお子様の進学に利用ができ、入学金や授業料・受験費用の他に定期代や自宅外から通学する場合のアパート等の家賃、授業で必要になるパソコン等の購入費等に使うことができます。 国の教育ローンと民間の教育ローンの違いは下記のとおりです。
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国の教育ローン |
民間の教育ローン |
申し込み者 |
学生の父もしくは母など保護者 |
学生の父もしくは母など保護者 |
借入限度額 |
こども一人につき350万 |
10万~500万など |
金利 |
1.65%(固定) ※ひとり親世帯・低所得世帯・子供3人以上で世帯年収500万以内の場合には優遇制度1.25% |
固定と変動の金融機関がある ※金利は金融機関による(R3.11.1時点 ) |
利用条件 |
世帯年収の制限あり(上限はあるが下限の制限はなし) ※共働きの場合は父母の収入を合算 |
年収制限の下限あり |
返済期間 |
15年以内 ※ひとり親世帯・低所得世帯・子供3人以上で世帯年収500万以内の場合には18年以内 ・融資の翌月からスタート |
10年以内 ・融資の翌月からスタート
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借入までにかかる期間 |
最短で20日程度 |
最短数日~10日程度 |
連帯保証人 |
学生からみて、別居かつ別世帯の4親等以内の親族 ※見つからない場合は保証料が20万程度必要 |
保証料不要・連帯保証人不要 ※審査結果によって必要になる場合もある |
参照:日本政策金融公庫のHP等を基に作成
なお、国の教育ローンは子ども一人につき350万以内となっていますが、下記の要件に該当する場合は子ども一人につき450万以内の借り入れが可能となります。
- 自宅外通学
- 修業年限5年以上の大学(昼間部)
- 大学院
- 海外留学(修業年限3ヵ月以上の外国教育施設に留学する場合)
国の教育ローンの年収要件と返済期間の緩和(コロナ特例措置)
国の教育ローンを借りる場合でコロナウイルスの影響についての特例措置が実施されております。
通常の年収要件とコロナの特例措置の年収要件の違いと返済期間の違いは下記の通りです。
通常の利用条件 |
コロナの特例措置の利用条件 |
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お子様の人数応じた |
お子様の人数が1人・2人場合の世帯年収(所得)上限を引上げ |
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年収の上限 | 子ども1人 |
790(600)万 |
990(790)万 |
子ども2人 |
890(690)万 |
990(790)万 |
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子ども3人 |
990(790)万 |
990(790)万 |
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返済期間 |
15年以内 |
18年以内 |
参照:日本政策金融公庫のHP等を基に作成
令和2年1月29日以降にコロナウイルスの影響を受けて世帯収入が減少して特例措置を利用したい場合は下記の書類が必要になります。
【会社員】
収入が減少した月と前年(もしくは前々年)の同月の収入が分かる給与明細など
【自営業の方】
売上が減少した一か月と前年(もしくは前々年)のウエイ上げの両方が分かる帳簿等
※申し込み本人の収入が減少していない場合で、配偶者等の収入等が減った場合は減った方の名義の書類を提出することになります。(令和2年1月以降のもの)
※子どもの人数は扶養している人数となり、年齢や就学の有無は関係ありません。
令和3年度(取り扱い11月1日以降)に変わった内容は?
国の教育ローンは、これまで受験費用については合格後に借入をすることになっていましたが、11月1日以降の取り扱いから変更となり、合格前でも大学の受験料・受験の為の交通費や宿泊費が利用できるようになりました。
※受験費用の借り入れは合格前の場合在学中の学校の学生証、合格後の場合入学する合格通知書等の写しが必要になります。
なお、入学する学校の入学金や授業料については今までと同様に合格後に融資されますので注意をしましょう。
【合格前の受験費用の借り入れが利用できる人】
・高校・高等専門学校・短大・大学に在籍していること
・高校生が大学や専門学校等を受験する場合
進学についての費用の確認は早めにしよう
高校大学の進学費用は大きく継続的に費用が掛かってしまう可能性もあります。
必要な入学金や授業料はお子様の志望校が決まった際に早めにご確認下さい。
学費の準備ができずに奨学金や教育ローンを利用する場合は申込時期と手元払われる時期に注意をしましょう。
奨学金は金利が一番低くなりますが、入学後に支払われるので合格後の入学金や授業料を一度準備をして学校へ支払う必要がでてきます。奨学金と国の教育ローンは併用も可能ですが、国の教育ローンは合格が分かってから審査を申し込むと時期的にも混んでいる為、通常よりも審査日数が長くなってしまう事もありますし、クレジットカードやスマホ、家賃の滞納がある場合等はスムーズに審査に通らないこともあります。 入学金支払い期限までに急いで借りようとすると借りられる民間の金融機関等で教育ローンを借りることになる為、金利等も高くなる可能性も出てきてしまいますので返済ができるかどうかも含めてご検討下さい。