もう少しで2月も終わりですね。
まだ雪が降ることもありますし、そろそろ花粉症の症状が出始める方もいらっしゃるかと思いますので体調等に気を付けてお過ごしください。
色々な物が値上がりをしていますが、住宅購入を検討している方もいらっしゃるかと思いますので今回は住宅ローンの借入可能額等についての説明です。
借入可能額を決める総返済負担率
金融機関が貸してくれる住宅ローンの目安は年収の5倍や7倍などの目安もありますが、返済負担率によっても借りられる額が違ってきます。
返済負担率は毎月の収入に対する返済額の割合で下記の式で確認できます。
総返済負担率=(すべての借入の年間の返済額÷12)÷(年収÷12)×100
民間の金融機関ではそれぞれ条件等が違いますが、フラット35という完済するまでずっと固定金利の住宅ローンを利用する場合の返済負担率は下記の範囲に収まる額で借入可能額が決まっています。
- 年収400万以上:35%以下
- 年収400万未満:30%以下
住宅ローンの借入可能額は年収や借り入れる期間によって変わってきますが、住宅ローン以外の借入がある場合は、それらも含めたすべての返済額を含めて、それぞれ負担率以下になるように借入可能額が決められます。
借入可能額の目安
年収ごとの変動金利と固定金利の借入可能額の目安は下記の通りとなります。(単位:万)
年収 | 変動金利 (0.65%の場合) | 固定金利 (1.88%の場合) |
300 | 2,816 | 2,306 |
400 | 4,381 | 3,588 |
500 | 5,476 | 4,485 |
600 | 6,572 | 5,382 |
700 | 7,667 | 6,279 |
※目安の借入可能額は借り入れる住宅ローン以外に返済がない場合の金額となります。
※変動金利の場合は年収や返済期間、貯蓄の額等によって人それぞれになり、違いがありますのでご了承ください。
※固定金利は令和5年2月時点の頭金を1割入れた場合で、団体信用生命保険料を付けた場合の金利となります。時期によって金利は変わりますのでご了承ください。
なお、民間の金融機関で住宅ローンを借りる場合は、団体信用生命保険という万が一の場合に住宅ローンがゼロになる保険への加入が必要になりますので、持病がある場合は借入できない場合がありますので注意しましょう。
借入可能額をあげるには?
先に物件を見に行き、すでに希望の住宅が決まっていて、借入可能額が少ない場合は借入可能額を増やす必要があります。借入可能額を増やす方法は主に2つになります。
年収を上げる
月収が増えると毎月の返済額が同じでも負担率は下がるので借入可能額が上がります。
(注意点)
すぐに年収を上げることは難しいと思いますが、共働きの場合は妻の収入も合算することで借入可能額を増やすことが出来ます。ただし、住宅購入後に出産や育児等で収入が減ったり、なくなる場合もありますので将来の予定もしっかり夫婦で話し合ってから決めましょう。
返済期間が延びる・他の借金が減る
毎月の返済額が減るので負担率が下がり借入可能額が増えます。
(注意点)
住宅ローン以外の車のローンや奨学金の返済等を完済することでも借入可能額を増やすことが出来ます。他のローンを完済することで頭金が払えなくなる場合もあるかと思いますが、新築の場合、購入後すぐに物件の価格の2割程度は価値が下がりますので、一定期間は売却したくても売却できなくなってしまうので注意しましょう。また、万が一の場合の緊急資金として手元にすぐ引き出せるように生活費の半年分の貯蓄は残した上で完済をしましょう。
返済可能額はいくら?
返済可能額は将来にわたって無理なく返済を続けられる返済額のことをいいます。
一般的な返済可能額の目安は返済負担率が25%以下になります。
借入可能額の場合は返済負担率が30%~35%未満となっていますので借りられる額と返せる額で5%~10%の差があることに注意が必要になってきます。
また、公務員など収入が安定している職業だったり、上場企業の場合は借入可能額が上がったり、金利も優遇されたり等もありますので借りすぎには注意が必要になります。
住宅購入後の生活が厳しくならないようにしっかり確認をしてみましょう。
キャッシュフロー表を作成することがお勧めです
住宅購入は人生の3大支出の一つとなっており、大きな買い物となります。借入可能額が25%以下に収まっているからといってしっかり完済できると保障されているわけではありません。
他の人生の3大支出と言われている教育費や老後の費用についても家計の赤字になりやすく、人によっては借金をしないと家計が回らなくなる方もいらっしゃいます。
※教育費はこちら
本当に欲しい住宅を購入して大丈夫かを確認したい場合は、キャッシュフロー表を作成して老後まで大丈夫かどうかを確認することをお勧めします。
キャッシュフロー表はご家族の希望を数値化して将来のお金の流れを把握するものとなります。現在の生活のままだと家計の赤字になってしまう場合でも、いつ、どのタイミングでお金が足りなくなるのか等が分かるので、他の支出の優先順位を確認して、生活費やライフイベントに係る費用を削減するなど具体的にどう行動すればいいのかが分かるので安心して住宅購入を進めることが出来ます。
※キャッシュフロー表(ライフプランについては)こちら