3月16日の福島沖地震におきまして、被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
一日も早く復旧されますことを心よりお祈り申し上げます。
いよいよ年度末で卒業や入学準備、就職や転勤の準備の時期ですね。
コロナウイルスの感染者も少しは減ってきているものの、動きづらい時期に重なってしまって大変かと思います。季節の変わり目で疲れやすい時期でもありますので体調に気をつけてお過ごしください。
令和4年4月1日から今までの年金手帳は廃止され、「基礎年金番号通知書」により基礎年金番号が通知されることになります。あまり使う頻度が高いものではないですが、本日は改めてご紹介です。
そもそも基礎年金番号って何?
基礎年金番号は年金に加入している人の年金記録を管理するための番号です。日本年金機構では原則1人につき1つの基礎年金番号で年金加入記録を管理していますが、自分の年金に関する情報が書かれているものが年金手帳になります。
年金手帳が廃止になる理由
現在では年金の被保険者情報はシステムで管理されており、個人番号(マイナンバー)の導入によって、手帳の形式をとる必要性が低下したことで業務効率化の一環として廃止されることになりました。
令和4年4月以降に初めて年金制度に加入する方の場合はこれまでの年金手帳の代わりに「基礎年金番号通知書」が発行されます。
既に年金手帳を持っている場合は「基礎年金番号通知書」は発行されない為、引き続き年金手帳を大切に保管しておく必要があります。
※共済組合で資格の取得手続きをおこなった方で、これまで共済組合以外の年金加入履歴がない方にも同様の基礎年金番号通知書が発行されています。
(共済組合の加入期間しかない場合には共済組合では手帳の交付はされておりません。手帳の交付の代わりに「基礎年金番号通知書」が交付されていますので注意しましょう)
年金手帳の今までの変更
年金手帳は年金の加入時期によって4種類に分けられています。
※日本年金機構HPより
①厚生年金保険被保険者証
昭和29年5月~昭和49年10月に厚生年金被保険者資格の取得手続きをした人に発行されました。
②茶色の年金手帳
昭和35年10月~昭和49年10月までに国民年金の被保険者資格の取得手続きをした人に発行されました。
※5年ごとに変更されていた為水色、薄橙色の方もいます。
③オレンジ色の年金手帳
昭和49年11月~平成8年12月までに被保険者資格の取得手続きをした人に発行されました。
※平成8年12月までは国民年金・厚生年金・共済組合といった公的年金制度それぞれに手帳が発行されており、その手帳それぞれに年金番号(記号番号)がふられていた為に異なる年金番号がふられた複数の年金手帳を持っている方もいます。
④青色の年金手帳(基礎年金番号導入)
平成9年1月~令和4年3月までに被保険者資格の取得手続きした人に発行されます。
※平成9年1月以降は全ての公的年金で共有して使用される「基礎年金番号」が導入された為に年金手帳は青色手帳のみが交付されるようになっています。
※発行者の部分の記載は発行時期によって下記の通りに違います。
平成9年1月~平成21年12月までに発行:社会保険庁
平成22年1月以降に発行:日本年金機構
基礎年金番号を複数持っている可能性がある方は要注意
青色の手帳の時期からは年金金加入記録は1人に1つの番号であることが前提となっていますが、基礎年金番号が「99」で始まる番号の場合は注意が必要です。
「99」で始まる番号は正規の基礎年金番号ではなく、他に基礎年金番号を持っていると思われる人に対して、一人に対して複数の基礎年金番号が作成されることを防止するために発行される仮の基礎年金番号です。 基礎年金番号が複数となると、記録の管理上はそれぞれ別人の記録として取り扱われることとなり、問題が出てきてしまう場合もありますので早めに確認をしましょう。
基礎年金番号を使うのはどんな時?
今持っている年金手帳はそのまま基礎年金番号の証明として使えますし、海外に転出された場合や国民年金保険料の口座振替申出などではマイナンバーではなく基礎年金番号で手続きをすることになりますので大切に保管しましょう。基礎年金番号は主に下記のような場合に使います。
- 就職して厚生年金保険や共済組合に加入する時
- 会社を退職して国民年金に加入する時
- 名前・住所に変更があった時
- 障害、遺族、老齢などの年金の受給手続きや相談をしたい時
- ねんきんネットの申込手続きをする時
※平成30年11月5日からマイナンバーカードをお持ちの方が利用できるマイナポータルからねんきんネットへログインすることが可能になっています(一番最初にマイナポータルとねんきんネットの連携作業が必要になります)
※ねんきんネットは年金記録の確認・年金見込額の確認・電子版「ねんきん定期便」の閲覧・各種通知書の確認ができる日本年金機構のサイトです。
基礎年金番号を忘れた場合
各種手続きに必要となる基礎年金番号は下記の書類で確認することもできますので忘れてしまった場合は探してみましょう。
- 青色の年金手帳
- 基礎年金番号通知書
- 国民年金保険料の口座振替額通知書
- 国民年金保険料の納付書、領収書
- 年金証書
- 各種通知書等(年金額改定通知書、年金振込通知書等)
- 平成28年度ねんきん定期便
※通常ねんきん定期便に基礎年金番号は記載されておりませんが、平成28年4月から平成29年3月発送分が手元にある場合は確認ができます。
年金手帳の再発行はお早めに
令和4年4月1日以降に年金手帳をなくしたり、壊してしまっても年金手帳の再交付はされずに、代わりに基礎年金番号通知書が交付されることになります。年金手帳が欲しいという方は早めに手続きをしましょう。
再発行の手続きは、年金の被保険者(年金に加入する本人)が「年金手帳再交付申請書」にマイナンバーもしくは基礎年金番号を記載して電子申請、郵送、窓口持参の3種類の内どれかの方法で提出します。
※年金手帳の再交付は原則としては郵送となっています。 再発行の手続き場所は年金の種類によって異なります。
- 国民年金の場合:住所地の市区町村役場
- 健康保険(協会けんぽ)や厚生年金の場合:年金事務所
再交付申請に必要な書類は本人確認のできる身分証明書と基礎年金番号が分かる書類があればその書類を準備しましょう。
※棄損の場合は古い年金手帳も添付する必要があります。