【2021年版】介護保険改定について

【2021年版】介護保険改定について

今年も桜が満開ですね。昨年は緊急事態宣言でしたが、今年はまん延防止等重点措置が5日から発令され不要不急の外出自粛となってしまいました。今年もお花見は我慢する方もいらっしゃるかと思いますが、春は環境の変化等でストレスがたまりやすい時期でもありますので意識的にちょっとした気分転換をしながらお過ごしください。

2021年に変更になる公的介護保険の制度

介護サービスの値段となる介護報酬の単位が今年の4月から改定され全体で0.7%増加となりました。
※増加する0.7%のうち0.05%は新型コロナウイルス感染症に対応するための特例的な評価(令和3年9月末まで)とされています。

介護にかかる費用の平均〜H27とH30年の差は?

・初期費用の合計(住宅改修や介護用ベッドの購入など)

平均約80万円(H27年度)→平均69万(平成30年度)▲11万

・月々の費用

平均約8万円(H27年度)→平均7.8万(平成30年度)▲0.2万

・必要になる期間

平均4年11カ月(H27年度)→平均4年7カ月(平成30年度)▲4か月

※出典:(公財)生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」より

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40歳以上の方は公的介護保険に加入をしていて、介護にかかる費用を全て自己負担しているわけではなく、市区町村に申請をして要支援・要介護等の認定を受けた場合に介護サービスにかかった利用料の1割(所得が一定の場合2割~3割)を自己負担で払うことでサービスを受けることになります。

※40歳~64歳に該当する第2被保険者の場合は末期がんや関節リウマチ等老化に起因する指定の16疾病により介護認定を受けた場合に限り介護保険適用の対象となります。

※1か月にかかる介護費用の支給限度額は認定された介護度で決められていますが、限度額を超えてサービスを受けた場合や介護保険の対象外のサービスを受けた場合は全額(10割)が自己負担になります。

公的介護保険は介護保険事業(支援)計画に基づいて3年に1度改正されており、今年8月から介護費用の負担が変更となります。

高額介護(予防)サービス費の見直しについて・R3年8月~

医療の自己負担に限度があるように介護(予防)にも自己負担に限度があり、限度額を超えた分は申請すれば返ってきます。今回の改正では一般区分や市町村民税世帯非課税者等の区分に該当する方の負担限度額は変更になっておりませんが、現役並みの所得区分の方を対象に医療保険の高額療養費制度の負担限度額に合わせて細かくなり、年収770 万円以上の方・年収約1,160万円以上の方の自己負担限度が引き上げされることになりました。

【変更前:~R3.07.31】

区分 自己負担限度額
現役所得者がいる世帯 世帯で44,400円
住民税課税者がいる世帯 世帯で44,400円
世帯の全員が住民税と課税されていない世帯 下記以外 世帯で24,600円
前年の所得と年金の合計が80万以下 世帯で24,600円
  個人で15,000円
生活保護受給者 個人で15,000円

参照:厚生労働省・社会保障審議会介護保険部会 令和元年12月27日を基に作成

【変更後:R3.08.1~】

区分 自己負担限度額
現役並み所得者がいる世帯 年収約1,160 万円以上 世帯で140,100 円
年収約770 万円~約1,160 万円未満 世帯で44,400円

年収約383 万円~約770 万円未満

世帯で93,000 円
住民税課税者がいる世帯 世帯で44,400円
世帯の全員が住民税と課税されていない世帯 下記以外 世帯で24,600円
前年の所得と年金の合計が80万以下 世帯で24,600円
世帯の全員が住民税と課税されていない世帯 下記以外 世帯で 44,400 円
前年の所得と年金の合計が80万以下 世帯で24,600円
個人で15,000円

参照:厚生労働省・社会保障審議会介護保険部会 令和元年12月27日を基に作成

※H29年の制度改正で一般区分のうち1割負担となる被保険者のみの世帯の場合、年間の負担額が見直し前の年間の最大負担額を超えることのないように3年間の時限措置として、月37,200円(年446,400円)の上限が設定されていましたが予定通り令和2年7月までで終了とされています。

※福祉用具の購入費、住宅の改修費や施設サービスでの食費・居住費・日常生活費など、介護保険給付の対象外のサービスの自己負担は高額サービス費の対象外となります。

一定の住民税非課税世帯の食費・居住費の負担が増加:R3年8月~

介護保険施設に入所したりショートステイを利用したりした場合の食費と居住費は介護サービス費とは別に全額自己負担になりますが、毎日発生する費用の為、施設の利用が難しくならないように住民税非課税世帯の方を所得に応じて第1から第3までの3つの段階に区分して負担を軽減していました。この負担を軽減するための給付は補足給付と言われていますが、今回の改正では第3段階の区分をさらに2つに分け、補足給付の額も変更になります。

※実際は住民税が課税されている世帯の第4区分までありますが給付は対象外になります。

※負担軽減制度を利用する場合は市区町村から「介護保険負担限度額認定証」を毎年発行してもらって施設に提示する必要があります。

食費居住費の給付には現金・預貯金等の基準についての要件があります。今回は介護保険施設から退所するまでの期間が15年未満の方が約98.5%の為、「15年間入所できる」程度の預貯金を持つ場合には補足給付の対象外とされ、単身者の所得段階に応じて金額が変更となります。

※配偶者がいる場合は、現行制度と同様1000万円が加算されます。

食費の利用限度額(変更前:~R3年07月31日)

区分 利用者
負担区分
食費の基準費用額 預貯金の基準
本人の貯蓄額(万) 配偶者の貯蓄額(万)
世帯に住民税課税者がいる
・本人が課税者
※負軽減対象外 日額:1392円
(月額:4.2万)
   
世帯の全員が住民税を課税されていない世帯 前年の所得と年金の合計が80万超 日額:650円    (月額:2万) 1,000 1,000
前年の所得と年金の合計が80万以下 日額:390円      (月額:1.2万) 1,000 1,000
生活保護受給者   日額:300円      (月額:1.2万) 1,000 1,000

参照:厚生労働省・社会保障審議会介護保険部会 令和元年12月27日を基に作成

食費の利用限度額(変更後:R3年8月1日〜)

【施設入所:特別養護老人ホーム・ユニット型個室の場合】

区分 利用者
負担区分
食費の基準費用額 預貯金の基準
本人の貯蓄額(万)
※()は単身者
配偶者の貯蓄額(万)
世帯に住民税課税者がいる
・本人が課税者
※負軽減対象外 日額:1392円
(月額:4.2万)
   
世帯の全員が住民税を課税されていない世帯 前年の所得と年金の合計が
120万超
③-2 日額:1392円     (月額:4.2万) 1,000
(500)
1,000
前年の所得と年金の合計が80万超~120万以下 ③-1 日額:650円      (月額:2万

1,000
(550)

 
前年の所得と年金の合計が80万以下 日額:390円      (月額:1.2万) 1,000
(650)
1,000
生活保護受給者   日額:300円      (月額:09万) 1,000 1,000

参照:厚生労働省・社会保障審議会介護保険部会 令和元年12月27日を基に作成

【ショートステイ:特別養護老人ホーム・ユニット型個室の場合】

区分 利用者
負担区分
食費の基準費用額 預貯金の基準
本人の貯蓄額(万) 配偶者の貯蓄額(万)
世帯に住民税課税者がいる
・本人が課税者
※負軽減対象外 日額:1392円
(月額:4.2万)
   
世帯の全員が住民税を課税されていない世帯 前年の所得と年金の合計が
120万超
③-2 日額:1300円     (月額:3.9万) 1,000
(500)
1,000
前年の所得と年金の合計が80万超~120万以下 ③-1 日額:1000円      (月額:3万)

1,000
(550)

 
前年の所得と年金の合計が80万以下 日額:600円      (月額:1.8万) 1,000
(650)
1,000
生活保護受給者   日額:300円      (月額:0.9万) 1,000 1,000

参照:厚生労働省・社会保障審議会介護保険部会 令和元年12月27日を基に作成

今後想定される改正について

今年施行される改正では下記の検討事項が先送りとなりましたが今後の改正によっては変更になる可能性もありますので介護保険の費用の増加も考えられます。
必ず介護が必要になるわけではありませんが、必要になった際に困らないように老後の費用にはしっかり介護の費用も予算化しておきましょう。

下記の改正を検討している理由は2025年以降に介護が必要になる高齢者が急増することが予測され、それに伴う財源を確保する為となります。

●ケアマネジメントの有料化

公的介護保険を利用する方は介護度によって利用できるサービスや回数に制限があります。在宅介護サービスの中身や回数をスケジュールにしたケアプランを自治体に毎月提出がする必要がありますが、現在、ケアマネージャーによるケアプランは利用者負担なし(公的介護保険から全額給付)となっています。
今後ケアマネージャーに作成を頼む場合有料にするか検討が進められています。

●要介護1・2の方の生活援助の市区町村への移管

2018年に要支援1・2の区分に該当した方の掃除や洗濯・調理等の生活援助とデイサービス等の「通所介護」を市区町村の地域支援事業の介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)へ移管されました。
今度は要介護1・2の方の生活援助等を介護保険から分離し市町村事業に移行するか検討が進められています。
市区町村の地域支援事業に移行されると費用の負担は、市町村がサービス内容・時間・基準等を踏まえて設定することになりますが、公的介護保険制度の訪問介護等に相当するサービスは、介護給付の利用者負担割合(1割~3割)等を勘案して決定することになります。
※市町村は高額介護サービス費に相当する事業を実施することになっております。

●利用者負担増加と保険料負担年齢の引き下げ

自己負担が1割の方が全体の90%を占めているため、自己負担を原則2割にする方向で段階的に2割に該当する人を増やす、現在40歳からとなっている保険料負担年齢を30歳等に引き下げるという意見が財務省からでていますが、審議会では自己負担が増えると利用したいと思っても我慢してしまい本来必要なサービスを受けられなくなるのでは?という意見や保険料負担年齢の引き下げについても、現在でも40歳~65歳未満は“末期がんや関節リウマチ等老化に起因する指定の16疾病により介護認定を受けた場合”と限定されている為、現役世代から納得感が得られないのでは?等の意見がでていて今後も引き続き慎重に検討を続けていくこととされています。
厚生労働省老健局 社会保障審議会・令和元年10月9日資料より

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